こんにちは、つるりです。
みなさん、油って聞くとどんなイメージがありますか?「太りそう」「健康に悪そう」なんて、ネガティブな印象を持つ人も多いんじゃないでしょうか。でも実は、体に良い油を上手に摂れば、美容や健康に素晴らしい効果をもたらしてくれるんです。
今日は、そんな”体に良い油”についてお話しします。油との付き合い方を見直して、心も体も健やかな毎日を手に入れましょう!
では、いってみよー!
そもそも油は敵じゃない!
まず最初にお伝えしたいのが、「油は体に絶対に必要な栄養素」ということ。脂質は、私たちの体の細胞を作る材料になったり、ホルモンの働きをサポートしたり、体温を保つ役割を持っています。
特筆すべきは、脳の約60%は脂肪で構成されているということ。特に「リン脂質」という脂質が脳細胞の膜を形成しています。このリン脂質は神経細胞の接続や情報伝達を支える重要な役割を果たしています。
とる油の質が悪いと、情報伝達の効率が落ちたり、集中力の低下、物忘れの増加などが起こる、ということです。精神面でも、イライラしやすくなったり、気分の落ち込みが起こるなど、「こころ」にも悪影響を及ぼします。
つまり、「良い体や脳や心の状態を作るために良質な油を選ぶことが大切」ということです。
脳や体の細胞を作る材料になっている油の質が悪いと、体に悪い影響が出るというのは当たり前のことですよね。ちなみに、どのような油が体に悪いのかというと、その代表が「トランス脂肪酸」です。
悪い油代表 トランス脂肪酸とは?
トランス脂肪酸は、植物油を高温で加工してマーガリンやショートニングにする過程で生まれます。トランス脂肪酸を多く摂ると、悪玉コレステロール(LDL)を増やし、善玉コレステロール(HDL)を減らすため、心臓病や動脈硬化のリスクが高まります。また、脳や肌、ホルモン、精神面にも悪影響を及ぼす可能性があるとされています。とても怖いですが、実は、身の回りにある手軽に摂れる食べ物にたくさん利用されています。
トランス脂肪酸が多く含まれる食品例:
- マーガリン、ショートニング
- ファストフード(フライドポテト、フライドチキンなど)
- 市販のクッキーやケーキ、菓子パン
- 冷凍食品やインスタント食品(ラーメンなど)
普通に生きていたら全部は避けられないものですが、せめて自分で選ぶのは少なくしたいですね。
悪い油がどのように身体に影響するのか?
■ 細胞膜は「油」でできている
まず、私たちの体の細胞は、細胞膜という膜で包まれています。この膜は主に「リン脂質(二重層)」という脂のような成分でできていて、ちょうど水に浮かぶ油膜みたいな感じです。
この膜の役割は、
- 細胞を外から守る
- 栄養や情報を出し入れする
- 外敵をブロックする
という、とても大事な仕事です。
■ 悪い油で細胞膜が歪む?!
本来、細胞膜はしなやかで弾力性があります。
良い油(オメガ3脂肪酸など)を材料にしていると、ふわっと柔らかく、滑らかで、しなやかな膜になります。
でも、トランス脂肪酸や酸化した油などの「異常な形をした脂」を材料にしてしまうと、本来なめらかに並ぶべき脂質の層に不自然な隙間や歪みができてしまうんです。
本来なら、同じ形できれいに整列した膜を作っているところにトランス脂肪酸が混ざるとどうなるか。
トランス脂肪酸は、分子の構造が本来の脂肪酸と違うので
自然界に多い通常の脂肪酸(シス型)→ 水素が同じ側に結合している
トランス脂肪酸(トランス型)→ 水素が反対側に結合している
(画像引用元:フスボン)
これによって、
同じ形で並びしなやかにカーブして整列するはずの脂肪の層に、違う形が混ざる
層が不自然にすき間だらけになったり、膜が硬くなったりして、細胞膜が歪む
■細胞膜が歪むとどうなるのか?
- 栄養や老廃物の出入りがスムーズにできなくなる
- 情報伝達(神経伝達)がうまくいかなくなる
- 炎症が起こりやすくなる
- 肌のハリやツヤがなくなる
- 脳の働きが鈍くなる(集中力低下、気分の落ち込みなど)
というような影響がじわじわ出てきます。
細胞膜は、どんな油を材料にしているかで質が大きく変わる。
悪い油を摂り続けると、細胞レベルでガタガタになり、体全体の不調につながる。
ということが起きるのです。
だから、どんな油をとるかは、細胞の形と健康を左右するとても大事な決断なのです。
ここで、雑学的にちょっとギョッとする話を。
■ マーガリンはプラスチックに似ていて腐らないって本当?
「マーガリンって、実はプラスチックと分子構造が似てるらしいよ」
そんな話を聞いたことはありませんか?一見すると都市伝説のように思えるこの話、実はまったく根拠がないわけでもないのです。
マーガリンは植物油に水素を加える「水素添加」という化学処理によって、固形に近い状態に変えられています。この過程でトランス脂肪酸が生まれますが、同時に分子構造が自然界にない“加工された脂質”に変化します。その構造は、確かに「プラスチックのように安定していて分解されにくい」と言われることがあります。
そして、もうひとつよく語られるのがこの話──
「マーガリンは何年置いても腐らない」。
実際、マーガリンはなかなかカビも生えず、酸化もしにくいという特徴があります。冷蔵庫の奥底でちょっとだけ残ったまま放置されてたマーガリンを見たことがありますか?ちょっと濃い黄色になっていていますが腐って異臭を放ったり、カビが生えたりはしていません。見た目はまさにプラスチック。マーガリンは水分が少なく、菌が繁殖しにくい構造になっているんです。つまり、「腐らない」というより「腐りにくい」のです。
■ 腐らない=体に良いわけではない
マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸や加工油は、「酸化しにくい=腐りにくい=安定している」油なのですが、これはあくまで保存性のメリットです。体の中では、消化酵素や胆汁酸によって分解・代謝されますが、その過程で身体にとって“不自然な物質”として扱われ、うまく代謝されなかったり、細胞の一部として組み込まれてしまうことがあるんです。
■ 体に与える影響
細胞膜がゆがむ
前述のとおり、細胞は脂質でできており、そこに不自然なトランス脂肪酸が入り込むと、細胞膜が歪みます。これが、肌のくすみ、脳の働きの低下、ホルモンバランスの乱れなどにつながると考えられています。代謝に時間がかかる
トランス脂肪酸や一部の人工油脂は、体が「何これ?」と判断して代謝に手間取るため、炎症や疲労感の原因になることも。蓄積のリスク
完全に分解されないまま脂肪組織に蓄積される可能性も指摘されており、長期的な健康リスクが懸念されています。
たとえば、肝臓は脂質や糖質を代謝・処理する臓器ですが、
トランス脂肪酸などの加工品を多く摂る→脂質がうまく代謝されず、肝臓に蓄積→その結果、肝臓が脂肪でパンパンになって「脂肪肝」になってしまうのです。
酸化しやすい油やトランス脂肪酸などの質の悪い加工油を日常的に摂っていると、肌のくすみや乾燥、老化の加速につながることがあります。さらに、だからこそ、毎日の食事でどんな油を選ぶかは、美と健康、そして心の安定を保つうえでとても大切なのです。
四毒(小麦・砂糖・悪い油・乳製品)を抜くデトックス方法がありますが、その中で控えたい「悪い油」は以下の通りです。
関連記事:【アレルギー対策】四毒(砂糖・小麦・悪い油・乳製品)を抜く効果と注意点について徹底解説!
❌ 四毒抜きで控えたい「油」
サラダ油(大豆油、コーン油、キャノーラ油など)
精製過程で化学処理・高温処理されている
トランス脂肪酸や酸化した油が含まれていることが多い
マーガリン・ショートニング
トランス脂肪酸が多く、炎症や生活習慣病の原因に
加工食品に含まれる「植物油脂」
表記があいまいで、質の悪い油が使われていることが多い
✅ 四毒抜きでも使っていい「油」
エクストラバージンオリーブオイル(低温圧搾・無精製のもの)
- 抗酸化作用が高く、腸や血管の保護にも効果的
- 酸化しづらく熱にも強いので普段使いに向いている
ココナッツオイル(ヴァージンタイプ)
- 中鎖脂肪酸が豊富でエネルギーになりやすいのでダイエットにも向いている
- 加熱にも強いが、ちょっとクセがあるので合わない料理もある
- MCTオイル
- 中鎖脂肪酸を多く含む油で、素早くエネルギーに変わる特徴がある
- 無味無臭なので、幅広い料理や飲み物に使いやすいが、加熱調理には向かない
ごま油(焙煎していない太白ごま油など、低温圧搾)
抗酸化成分を含み、軽い加熱料理にも使用可能
えごま油・亜麻仁油(非加熱用)
- オメガ3脂肪酸が豊富で、脳の健康や血液サラサラ効果が期待できる
- 熱に弱いので、サラダやスープにかけて使うのが◎
- 酸化が早いので、小さめボトルを買って早め(冷蔵保存で2週間を目安)に使い切らなければならない
ギー(グラスフェッドバター由来)
加熱に強く、アーユルヴェーダでも解毒に良いとされる
加熱と油の相性
高温調理(揚げ物・炒め物)には オリーブオイル、ココナッツオイル 、ギー
低温調理や仕上げ(ドレッシング・スープの後がけ)には オリーブオイル、亜麻仁油、えごま油
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良い油の効果
これらの油を取り入れることで、次のような効果が期待できます。
- 美肌効果:肌の乾燥を防ぎ、ハリやツヤを与える
- 血液サラサラ効果:動脈硬化や心疾患のリスクを下げる
- 抗酸化作用:老化の原因となる活性酸素を抑える
- 脳の働きをサポート:認知機能を高め、集中力アップ
油との賢い付き合い方
ただし、体に良い油だからといってカロリーは高いので摂りすぎは禁物。1日の適量を守ることが大切です。目安としては、大さじ1〜2杯程度。
また、油は光や酸化に弱いものも多いので、保存方法にも気をつけましょう。
- 冷暗所に保管
- 開封後はできるだけ早く使い切る(賞味期限内でも開封したら酸化が進みます。エゴマ油、アマニ油は注意!)
まとめ
油は正しく選び、上手に使うことで、私たちの健康や美容に大きな力を発揮します。ぜひ今日から、体に良い油を取り入れてみてください。
では、また次回!
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